「孤独か、それに等しいもの」大崎善生

「孤独か、それに等しいもの」

 5編からなる短編集。

 

どの話も「喪失」と「再生」を描いています。「喪失=死」だったりします。そこからの心の再生を、喩えるならくしゃくしゃになってしまった紙を丁寧に丁寧に手で皺をのばして、その紙に何か書けるようにする作業過程を描いている・・・という感じに思えました。

だけど、中身をよく知らずに読んでしまった私です。タイトルになっている「孤独か、それに等しいもの」を読後、私は声を出して泣いてしまいました。その理由はここには書けませんが声を出して泣く・・・という行為、自分でも驚きでした。なので、すぐには次の「シンパシー」を読めずに、2日後、残った2編を読みました。たぶん、ラストの「ソウルケージ」が一番、心が締め付けれるほどに苦しい作品なのに、(ラストは再生で終わるのですが)「孤独か、それに等しいもの」でやられてしまった私は「ソウルケージ」は案外、平気でした。そういった点で、この本は忘れられない一冊になってしまいました。

 

 

孤独か、それに等しいもの (角川文庫)

孤独か、それに等しいもの (角川文庫)

 

 

 

収録作品
「八月の傾斜」
「だらだらとこの坂道を下っていこう」
「孤独か、それに等しいもの」
「シンパシー」
「ソウルケージ」
 
 
 
 
 大崎善生の本はずっと以前に「ディスカスの飼い方」を読みました。私が熱帯魚に夢中になりディスカスに興味を持ったころ。恋愛小説でありながら、「ディスカスの飼い方」にも特化していたところが面白かったことを記憶しています。今、この本を探しても家に無いということは息子くんが持っていったかな?
ディスカスの飼い方 (幻冬舎文庫)

ディスカスの飼い方 (幻冬舎文庫)

 

 

 
 
 
 
 
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