NHK教育「LIFE 井上陽水 40年を語る」 を見ました

ブログには書いてなかったけれど、今年の6月25日、井上陽水さんのコンサートに行きました。

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2年前に、一度、コンサートに出かけたことがあって、陽水さんの生歌に感動して帰ってきたことがあったので、また行ってみたいと思っていたとき、地元でのコンサートを知り二度目のコンサートに出かけたのでした。
コンサートの次の日、マイケルジャクソンの訃報を知り、その後、映画館で観た新劇場版エヴァ「破」にやられてしまいコンサートのことを書かないままで時がたってしまっていたのですが、このときのコンサートは、陽水さん40周年記念のコンサートということで、陽水さんの意気込みもいつもと違っていたと思います。
この日のコンサートで印象に残っているのは、6月25日という日は、陽水さんのお父さんの命日ということでお父さんとの思い出話を語ってくれたことでした。
若い頃、大学を3年続けて落ちて、「歯科医に・・・」という父の期待に応えることが出来なかった自分と両親への思いを唄ったという「人生が二度あれば」を熱唱してくれて、会場は感動に包まれました。



人生はいちどきり。誰にとっても、人生は一度きり。だから、この曲は聴いたものの心に深く深く、入ってくる歌なんだと思います。




前置きが長くなったけど、こんなことがあったので、今回、NHK教育での番組「LIFE 井上陽水 40年を語る」 は、楽しみに待ってました。一度でも、陽水さんの話を聞いた事がある人なら分かるかと思うけど、陽水さんの語りはおもしろいんです。言葉を選ぶ作業も味わい深く、含蓄があり、まるで哲学者の話でも聞いてるようで。(笑)

そんな陽水さんが、テレビで、自分自身を語る・・・・・という。

今まで、無かったことです。どちらかといったら、メディアの前には出てこない人という印象があり、テレビになんか出ない時代もあったので、年月を重ね、40年という節目に陽水さんも何かを残しておきたくなったのかなぁ・・なんて勝手に想像してました。

陽水さんの歌を聴いてきた者として、これは、見なければ。聴かなければ・・・ですよ。


第1夜は、『石炭』 『ビートルズ』 「氷の世界』がキーワード。
福岡県田川といえば炭鉱の町。男はもちろんのこと、女でさえも上半身は裸になり炭鉱で働く姿のある筑豊という土壌。そんな場所で過ごした少年時代、ラジオを聴く多感な思春期、ビートルズに魅せられ、音楽の道に進んでいく陽水少年がいたんだそう。
アンドレ・カンドレでデビューしたものの、当時、学生運動の盛り上がるその時代の世の中には受け入れられず挫折を味わった陽水さんが、名前を変え、「氷の世界」のレコードが売れて、名前も知れるようになって・・・・・・・。
その一方で、どんどん歌のイメージが先行することが怖い時期だったといいます。陽水さん自身の心の中では売れる事の虚名と実像の間で葛藤があり、心の苦難が始まった時期と言ってましたね。

1夜を見て印象に残ったところは、「傘がない」が世に出て、その難解な歌詞の意味を紐解こうと当時の世相と重ねて分析し社会的なものに組み込み解釈をしようとする知識人が多かった・・・というところ。でも、陽水さんは言いました。単に、「彼女にただ、逢いたいんだけど傘がない」ってだけなのに・・・と。(笑)




そのような歴史を、本人が語る、、
ご自身の口で、辿ってきたデビューから40年間を振りかえって語っています。貴重な映像も交え、これまで関わった方の言葉も取り上げ、そして、それぞれの歌にまつわる陽水さん自身の話も興味深いです。1夜の最後に流れた曲は「氷の世界」でした。




2夜のキーワードは、 『麻雀 』 『亡き人々』『最後のニュース』

「いっそセレナーデ」 「リバーサイドホテル」 「ジェラシー」「とまどうペリカン」
など、アンニュイなオトナの哀愁漂う男女の歌が続いた時期です。30代になった陽水さんは、そういったものに惹かれていたんだそう。意味の分からない難解な歌詞も、あえてそうしたものらしい。だけど、だからこそ、意味合いが深くなるし取り様によってどんなふうにもイメージが膨らみ、その人だけの歌になっていく気がします。「とまどうペリカン」には、ライオンとペリカンが登場します。ライオンが女性で、ペリカンを男性を意味して詩った歌だと知ったのは、ずいぶんあとになってからでした。

私が、陽水さんの歌で一番好きな歌が「とまどうペリカン」です。



「オトナ」というものを意識して、男のダンディズムとか、かっこいいオトナを目指した30代の陽水さんには、ご自身に影響を与えてくれた魅力ある方たちの話が続きました。麻雀をきっかけとしれ人生の師匠ともいえる存在となった阿佐田哲也さん、それから、吉行淳之介さんや筑紫哲也さんなどなど。陽水さんは、彼らから『大人の哲学』を学んだのでしょうか。もう、すでに此の世から旅立たれた方も多く、忌野清志郎さんと合作した「帰れない二人」や、筑紫哲也さんに依頼されて作った報道番組のエンディング曲「最後のニュース」のエピソードは、胸にせまるものがありました。



そして、「いいなー」と思ったのは奥様の石川セリさんへ書いた「ダンスはうまく踊れない」について。男というモノは、女性に対してサプライズを考える・・・30分で曲を作り上げ彼女に差し出した時「わぁ、スゴイ!」とか言われて感激されたら、オトコにとって嬉しいことはない・・と少し照れながらインタビューに答えていた姿に『素のオトコ』の陽水さんを見た気がします。

2夜のラストの歌は「最後のニュース」でした。




3夜は、『不思議な素顔~』
同じ筑豊出身者どおし、リリーフランキーさんと陽水さんの対談でした。

こんなに、おもしろい対談は見たことがない・・・ってくらいに、私は、テレビの前で、笑って見てました。二人の掛け合いが、すごく楽しくて、いいものをみせてくれてありがとう・・って思いながら見れました。知人の証言として、水谷豊さんもインタビューに答えていたけど、水谷さんの語りもおもしろかったです。初対面の水谷さんに陽水さんは「泊まる?」って誘ったり、うなぎをとって食べたり近所の公園でキャッチボールをしたんだそう。いろんな方の陽水さんをめぐる逸話を聞くことが出来て、3夜は、最高でした。
そんな陽水さんは、テレビが大好きな子ども時代を過ごしたとか。局の枠を超えてなつかしい古い番組の映像が流れました。すごいなー、NHKさん!「夜の9時になると自室に・・・って親に言われて・・・」って陽水さんが語るところは、私も、そうだったので、ものすごく共感しました。「これから面白い番組が始まるのに~」なんですよ。(笑)
それにしても、不思議な人です、井上陽水という人物、留まるところが無い。。多面性を持ち、奥深く、言葉で遊び、その雰囲気だけで存在感を示す。


また、コンサートに行こう、絶対、行こう!主人にそう、言ってましたよ、私。



さて、4夜のキーワードは、『少年時代』『ディラン』『創作』

ご自身の代表曲という言い方をしていたのが「少年時代」
歌詞の中に出てくる『かぜあざみ』という言葉は、響きがいいので使ったそう。この感性はさすがだと思います。「辞書にない言葉を歌詞に使っても禁固10日という法律はないわけですから」そう陽水さんは、不敵な笑みをうかべていました。




陽水さんの歌、「ワカンナイ」は宮沢賢治の「雨ニモマケズ」へのアンサーソングだった!!
知りませんでした。こうやって知り、改めてその曲を聴いてみると、陽水さんのその才能は常人のモノでは無いですよ。(笑)


そして、ボブ・ディラン! 陽水さんが若い頃カルチャーショックを受けた憧れの人だったそう。ボブ・ディランといえば私が真っ先に思い出すのはこの曲。




陽水さんは言ってました。ボブ・ディランの作る曲・歌詞は「分かったようで、分からない。でも、感覚的に理解できる。そして歌詞の最後に決め台詞。それでいい。」と。
人というものは「意味」というものを考えてしまい、答えを求めようとします。だけど、はっきりさせなくていいもの、曖昧でいいもの、そんなことがあってもいいのかも。まさしく、答えは風の中なのかも。でも、そんな域に行くには、私は、まだまだ・・・ですが。




ラストを飾ったのは「夢の中へ」


本当に見ごたえのある楽しい4夜でした。陽水さんの魅力が満載。多種多彩な人たちの言葉、なつかしい映像と時の移り変わりと、より円熟味が増した陽水さんの甘い声に心から浸ることが出来ました。
ナレーターは、宮沢りえさん。重くなく軽くなく上質な語り口がこれまた、良かったです。
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